おせち料理の中であまり目立たない料理に込められた由来
新年の料理であるおせち料理、12月31日に届くように手配し、大晦日から新年の3日あたりまで食べる事のある料理です。
みなさんはおせち料理の中で何が好きですか。
エビ、昆布巻き、栗きんとん、黒豆と様々あると思いますが、そのようなポピュラーなおせち料理の由来などは、すでに知っている方もいらっしゃると思います。しかし、今回はあまり話題にならない地味な料理に込められた由来について、焦点を当てようと思います。
①田づくり(たづくり、たつくり)
豆知識
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田づくりはイワシの稚魚を乾燥させて甘く味をつけられた料理です。おせち料理に意外と多い味付けのパターンで甘く、甘じょっぱく味をつける料理のひとつです。
しかし、見た目は茶色っぽく地味です。田づくりはクルミと和える形式が多く、茶色味が増します。しかしながら甘く味付けをされている割には、ごはんとの相性が良いと思います。
別名は「ごまめ」と呼ばれ、古くから目立つ事なく、でもコアなファンを持ち続けて来た一品です。
(私はこの田づくりが一番好きです)
この田づくりの料理に込められた想いと由来は、昔、この田づくりの材料であったイワシの稚魚を畑の肥料として使ったところ、たちどころに実り豊かに作物が育ち、豊作となりました。
この事から、この田づくりは名前の通り、”田畑を作る”という事から五穀豊穣を願う料理になりました。別名の「ごまめ」の由来は豊作の事を言う、「五万米(ごまめ)」のあて字だそうです。
今年もその働きに応じて、「良い結果を得られますように」と、願いが込められています。
②チョロギ
豆知識
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私の家族の一人におせち料理では、チョロギしか食べない人がいました。チョロギはシソ科の植物の根っこすなわち「球根」の事を指します。
一般的に売られているチョロギはシソ漬けされて赤く染まっています。しかしながら、その存在はあまりにも少なく、それこそ重箱の隅をつつく気概(きがい)がないとあまり目を向けられない食べ物です。
豆知識
チョロギは漢名「長老喜」と表記されており、中国では不老長寿を願う縁起物として扱われてきました。チョロギはおせち料理の一つである黒豆とセットで添えられます。
「まめに長く健康で働けますように」という意味が込められています。黒い豆と赤いチョロギのコントラストが良く映(は)えるでしょう。昔の人は意外とこういうところで、上手い合わせ方を考えつきますね。
③だて巻き
だて巻きは見た目は黄色と茶色しかないナルトみたいな食べ物で、これを食べる事でなんの利益があるのでしょうか、と考えた事もありました。
しかし、調べた結果、これにはおそらく学生には非常にうれしい。「”知識”が増えるますように」と、願いが込められているとわかりました。
その由来は渦巻きの用紙が昔の教科書であった巻物を象徴しており、そこから「巻物のように知識が増えますように」と、想いが込められているそうです。
でも、だて巻きは好き嫌いがはっきり分かれる食べ物であると私は思います。
卵で作られている。あの卵特有の香りと、あまじょっぱい味が嫌いじゃなければ食べられます。おそらく、茶わん蒸しが好きな方は食べられるでしょうね。
安全であれば、健康な体型の方は、食べても良いかもしれませんね。
「知識を増やせる」と良いですね。
最後に
おせち料理のなかで、今回はあまり有名じゃないものを取り上げてみました。おいしいものもあれば、「縁起物だが味はおいしいというわけでもない。」という食べ物もおせちの中にはあります。
しかし、先人たちはそれも踏まえて、この新年の大切な時に、今年一年が良い年になるように、願って食べていたと思います。
現代に生きる私たちも、ルーチンで食べるのではなく、一つ一つに意味がある事をかみしめ、おせち料理を味わった方が良いのかもしれません。
最後まで読んで頂き、今回もありがとうございました。